VBAで確実!経営企画のための「4月始まり年度」判定術 - Year関数の落とし穴と回避策
経営企画部門の皆様、日々の予算管理や業績分析、お疲れ様です。集計データの「年度」判定で頭を悩ませた経験はありませんか?多くの企業では会計年度が4月始まりであり、カレンダー上の年とズレが生じるため、データ集計時にはこの「年度」の概念が非常に重要になります。しかし、VBAで日付から年度を抽出する際、単純にYear関数を使うだけでは思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。
本記事では、そんな「4月始まり年度」の判定で遭遇しがちな課題をVBAでスマートに解決する実用的なコードと、その背景にあるロジックを徹底解説します。コピペで即座に使える関数形式で提供しますので、ぜひ日々の業務効率化にお役立てください。
コピペでOK!4月始まり年度を判定するVBA関数
まずは、指定された日付がどの年度(4月始まり)に属するかを正確に判定するVBA関数です。このコードを標準モジュールに貼り付けて、すぐに利用できます。
Function GetFiscalYear(TargetDate As Date) As Long
'*****************************************************
' 関数名: GetFiscalYear
' 目的 : 4月始まりの会計年度を判定するVBA関数
' 引数 : TargetDate (Date) - 判定したい日付(例: #2026/03/15#)
' 戻り値: Long - 該当する会計年度
'
' 解説 :
' ・4月~12月の月: そのままの年を年度とする (例: 2026/04/01 → 2026年度)
' ・1月~3月の月: カレンダー上の前年を年度とする (例: 2026/03/15 → 2025年度)
'*****************************************************
Dim currentYear As Long
' まずは入力日付のカレンダー上の年を取得
currentYear = Year(TargetDate)
' 月が1月、2月、3月の場合、会計年度はカレンダー上の前年になる
If Month(TargetDate) <= 3 Then
GetFiscalYear = currentYear - 1
Else
' 月が4月~12月の場合、会計年度はカレンダー上の年と同一になる
GetFiscalYear = currentYear
End If
End Function
' --- 使用例 ---
' Sub TestFiscalYear()
' Dim d1 As Date: d1 = #2026/03/15# ' 2026年3月15日
' Dim d2 As Date: d2 = #2026/04/01# ' 2026年4月1日
' Dim d3 As Date: d3 = #2025/12/31# ' 2025年12月31日
' Dim d4 As Date: d4 = #2027/01/01# ' 2027年1月1日
'
' Debug.Print "日付: " & d1 & ", 4月始まり年度: " & GetFiscalYear(d1) ' 結果: 2025
' Debug.Print "日付: " & d2 & ", 4月始まり年度: " & GetFiscalYear(d2) ' 結果: 2026
' Debug.Print "日付: " & d3 & ", 4月始まり年度: " & GetFiscalYear(d3) ' 結果: 2025
' Debug.Print "日付: " & d4 & ", 4月始まり年度: " & GetFiscalYear(d4) ' 結果: 2026
' End Sub
なぜ単純なYear関数ではダメなの?4月始まり年度の落とし穴
この関数がなぜ必要なのか、そしてなぜ単純なYear(TargetDate)では誤った結果になるのかを詳しく見ていきましょう。
多くの企業で採用されている4月始まりの会計年度では、以下のように年度が定義されます。
- **4月1日~12月31日:** カレンダー上の年と同じ年が会計年度となります。例: 2026年4月1日 → 2026年度
- **1月1日~3月31日:** カレンダー上の年より1つ前の年が会計年度となります。例: 2026年3月15日 → 2025年度
【重要】VBA Year関数の落とし穴!
VBAのYear関数は、あくまで日付からカレンダー上の年を返します。したがって、Year(#2026/03/15#)は「2026」を返しますが、4月始まりの会計年度ではこの日付は「2025年度」に属します。
このカレンダー上の年と会計年度のズレを考慮しないと、予算と実績の紐付けや、年度ごとの集計が大きく狂ってしまいます。特に経営企画における予算管理やデータ分析では、致命的な誤りにつながる可能性があるため、細心の注意が必要です。
今回ご紹介したGetFiscalYear関数は、この落とし穴を見事に回避しています。コードの核となるのは、If Month(TargetDate) <= 3 Then の条件分岐です。入力された日付の月が3月以前(1月、2月、3月)であれば、カレンダー上の年から1を引くことで、正しい会計年度を導き出しています。これにより、どのような日付が入力されても、正確な4月始まりの年度を自動的に取得することが可能になります。
まとめ:正確な年度判定で経営戦略を強化
VBAのYear関数だけでは対応できない「4月始まり年度」の判定は、経営企画部門にとって頻繁に直面する課題です。しかし、今回ご紹介したGetFiscalYear関数を導入することで、手作業によるミスを防ぎ、日付データの年度分類を自動化・標準化できます。
正確な年度データは、予算策定、実績分析、KPI管理、そして未来の経営戦略を練る上で不可欠です。このVBA関数を活用し、データ集計の精度を高めることで、より強固な意思決定プロセスを構築し、経営企画としての価値をさらに高めることができるでしょう。
今後も、経営企画の皆様の業務をサポートする実用的なVBAテクニックをご紹介していきますので、ご期待ください。